【消された話】幻の国産OS「TRON」が潰された理由とは?
目次
- 1: “日本発OS”が教育現場を変えるはずだった
- 2: アメリカ政府の“圧力”とWindowsの影
- 3: “消された技術”が今も語られる理由
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
“日本発OS”が教育現場を変えるはずだった
1980年代、日本には世界を驚かせる“夢のOS”がありました。その名も「TRON(トロン)」。技術者・坂村健さんが中心となって開発したこの国産OSは、軽くて柔軟、しかも無料で使えるという画期的な設計。
実は当時、文部省(今の文科省)が全国の学校にTRON搭載PCを導入する計画を進めていて、「これで日本の教育が一気にIT化する!」と期待されていたんです。
でも──導入直前で、なぜか計画は白紙に。その裏には、ある“圧力”があったとも言われています…。
アメリカ政府の“圧力”とWindowsの影
じゃあ、TRONはなんで消えちゃったの?──その答えは、ちょっと“政治的”です。1989年、アメリカの通商代表部がTRONを「貿易の邪魔になる」と名指しで批判。日本政府に対して「それ、やめたほうがいいんじゃない?」と懸念を示したんです。
すると、タイミングを合わせたかのように文部省はTRON導入を撤回。結果的に、教育現場にはWindowsが広く普及していくことになります。
技術の優劣じゃなくて、国際政治の力学で“未来の選択肢”が消された──そんな都市伝説が、今も語り継がれているんです。
“消された技術”が今も語られる理由
教育現場からは姿を消したTRONですが、実はその技術は今も生きています。家電や自動車などの組み込み機器、さらには産業用システムなどで、静かに進化を続けているんです。
ただ、一般ユーザーの目に触れることは少なくなり、「あれって結局どうなったの?」と“幻のOS”として語られるようになりました。
技術と政治が交差したあの瞬間──TRONの物語は、今もガジェット好きの間で語り継がれる“消された話”の代表格なんです。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さてさて、今日のテーマは「TRON」。いや〜懐かしい名前だけど、実は教育現場に導入される寸前だったって話、びっくりしたよね。
そうなんです。年代、日本の技術者・坂村健さんが中心となって開発した国産OS「TRON」は、軽くて柔軟、しかも無料で使えるという画期的な設計でした。文部省も全国の学校に導入する計画を進めていたんですよ。
技術的にも優れていた。特にリアルタイム処理や組み込み用途に強くて、教育用PCには理想的だったんだ。ところが、導入直前で計画は白紙にされた。
その理由が「アメリカの圧力」って話、ちょっと陰謀論っぽくて気になるよね。
1989年、アメリカの通商代表部がTRONを「貿易障壁」と名指しして、日本政府に懸念を表明したんです。その直後、文部省は導入を撤回。結果的に、教育現場にはWindowsが広く普及することになりました。
技術の優劣じゃなくて、政治的な力学で選択肢が消された──そういう見方が今も根強いね。
でもさ、TRONって名前、なんか映画っぽくてカッコいいよね。ディズニーの『トロン』と関係あるの?
実は全然関係ないんです(笑)。TRONは「The Real-time Operating system Nucleus」の略で、映画とは無関係。でも名前の響きが未来っぽくて、当時の技術者たちには夢があったんでしょうね。
ちなみに、TRONは今でも一部の組み込み機器や産業用システムで使われてるよ。冷蔵庫とかエレベーターの制御とか、目立たないけど“裏方”として活躍してる。
へえ〜、まだ生きてるんだ!でも一般の人には知られてないよね。
そうですね。教育現場から消えたことで、一般ユーザーの記憶からも薄れてしまって、「あれって結局どうなったの?」と“幻のOS”として語られるようになったんです。
じゃあ、まとめると──TRONって、技術的には優れてたけど、政治の力で教育現場から消された“幻の国産OS”ってことか。
はい。TRONは国産OSとして教育用PCに導入されるはずだったのに、アメリカ政府の圧力とWindowsの台頭によって、その未来は閉ざされました。
でも、その思想と技術は今も生きてる。TRONは組み込みシステムの世界で静かに進化を続けていて、技術と政治が交差する象徴として、今もガジェット好きの間で語り継がれているんだ。
いや〜、こういう話ってほんと面白いよね。技術だけじゃなくて、国際関係とか政治の影響も見えてくる。まさに“消された話”だわ。
TRONの物語は、ただのOSの話じゃなくて、「もしもあの時、違う選択がされていたら…」という未来の可能性を感じさせてくれますね。
