【消された話】幻の“毒口紅”事件──歴史から抹消されたコスメの闇
目次
- 1: 1. 発色が“良すぎた”不気味な口紅
- 2: 2. 有害成分の発覚と“突然の幕引き”
- 3: 3. 現物がほぼ残らない“消されたコスメ史”
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
1. 発色が“良すぎた”不気味な口紅
戦前のヨーロッパでは、映画女優のようにはっきりした唇が美の象徴とされ、強い発色の口紅は憧れのアイテムだった。
そんな時代に、ある高級ブランドから「桁違いに色が乗る」と噂の口紅が登場する。ひと塗りで深紅が定着し、まるで絵の具を直接のせたような鮮烈さ──鏡を見た女性たちが思わず息をのむほどの発色だったという。
口コミは瞬く間に広がり、店頭には連日行列。しかし、人気がピークに達した頃から「めまいがする」「唇がただれる」と体調不良を訴える女性がぽつぽつ現れ始める。最初は偶然と思われていたその違和感こそ、後に語られる毒口紅事件の始まりだった。
2. 有害成分の発覚と“突然の幕引き”
当時のヨーロッパでは、化粧品の成分表示も検査体制も今ほど整っておらず、「見た目が良ければOK」という空気が強かった。そんな中、急増した体調不良を受けて一部の研究者が問題の口紅を独自に調べたところ、「どうも危険な物質が含まれているらしい」という噂が広がり始める。
しかし奇妙なことに、その調査結果を裏付けるはずの報道や公的記録はほとんど残っていない。新聞は数行だけ触れて終わり、後追い記事もなし。まるで“何か”に触れないよう避けているかのようだった。
さらに不可解なのは、ブランド側の動きだ。人気商品だったはずの口紅が、ある日を境に突然カタログから消え、店頭からも静かに姿を消した。公式発表は「製造終了」の一言だけ。事件そのものがなかったことにされたかのような幕引きに、「裏で圧力があったのでは」と囁かれるようになったのである。
3. 現物がほぼ残らない“消されたコスメ史”
奇妙なのは、この毒口紅とされる現物が現在ほとんど残っていないことだ。ヨーロッパの資料館や化粧品史の研究者でさえ「実物を見たことがない」と語るほど、痕跡が極端に少ない。通常なら人気商品であれば未使用品や広告資料が残るものだが、この口紅に関しては写真すらほぼ存在しない。
それでも事件が完全な作り話とは言い切れない。販売に関わった元店員の証言や、当時の商業雑誌に残された数行のメモなど、断片的ながらも“問題の口紅が存在した”ことを示す記録が点在している。まるで誰かが意図的に消しゴムをかけた後に、うっすら跡だけが残っているような状態だ。
では、なぜここまで徹底的に歴史から姿を消したのか。背景には当時の社会が抱えていたブランドイメージ至上主義があるとされる。高級コスメは女性の憧れであり、国家の輸出産業としても重要だったため、スキャンダルは避けたい。結果として、企業・行政・メディアが暗黙の了解で“事件を深追いしない”方向へ動いたのではないか──そんな推測が今も語られている。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さて、ここまで毒口紅事件を追ってきたわけだけど……いやぁ、戦前ヨーロッパで“発色が良すぎる口紅”が話題になったって話、インパクト強いね。ひと塗りで深紅が定着って、今で言う“落ちないリップ”の先祖みたいなものだけど、まさか体調不良につながるとは。
そうなんですよね。当時は成分規制がゆるくて、見た目の良さが優先されていた時代でしたから。そこに異常な発色の口紅が登場して人気が爆発した。でもその裏で、めまいや皮膚トラブルが増えていった……という流れです。
技術的に言えば、強い発色を実現するには顔料の濃度を上げる必要がある。もしその顔料に有害物質が混ざっていた場合、皮膚吸収や経口摂取で影響が出る可能性は十分ある。特に当時は安全基準が曖昧だった。
で、問題はその後だよね。調査が入ったはずなのに、記録がほとんど残ってないっていう……。
はい。研究者が「危険な物質が含まれているらしい」と指摘したという話は残っているんですが、新聞記事は数行だけ。後追いもなし。ブランド側も突然カタログから商品を削除して、事件そのものがなかったことにされたような動きが見られます。
情報の欠落が不自然なんだよね。人気商品なら広告資料や現物が残るはずなのに、ほぼゼロ。資料館の研究者でさえ“実物を見たことがない”と言うレベル。
でもさ、琳琳。こういう“現物が残らない事件”って、なんかロマンあるよね。都市伝説っぽいというか。
わかります。『本当にあったの?』って思うけど、断片的な証言があるから完全な作り話とも言い切れない。ミステリーとしては最高の素材ですよね。
都市伝説化する条件が揃っている。現物がない、記録が少ない、関係者の証言はある、そして“消された理由”が推測できる。情報の空白が人の想像力を刺激する。
ロン、たまに詩人みたいなこと言うよね。
AIロボット犬にも感性は搭載されている。
その設定、初耳ですけど……まぁいいか。
じゃあ最後にまとめようか。今回の毒口紅事件、ポイントはどこ?
まず、戦前ヨーロッパで異常な発色の口紅が人気を集めたこと。そして体調不良が相次いだことで成分調査が行われたものの、有害成分の記録がほとんど残っていないという不自然さです。
さらに、ブランド側が商品を突然消し、事件が歴史から抹消されたように見える点。現物がほぼ残らないことも、事件の信憑性を逆に高めている。
つまり――
“毒口紅事件は、発色の異常さ・有害成分の疑惑・現物の消失・記録の欠落”という複数の要素が重なって、今も語り継がれる“消されたコスメ史”になっているってことだね。
はい。コスメの歴史には、華やかさの裏にこうした“闇”が潜んでいた時代もあったということですね。
現代の化粧品は安全基準が厳格だが、過去の失敗がその基準を作ったとも言える。
というわけで、今日は“幻の毒口紅”をめぐる謎をお届けしました。いやぁ、歴史って本当に面白いね。
