【公にはされない】走行距離“巻き戻し”の闇と見抜き方
目次
- 1: なぜ“巻き戻し”が行われるのか?
- 2: 輸出市場での“常態化”
- 3: 見抜くためのポイント
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
なぜ“巻き戻し”が行われるのか?
走行距離が少ない車ほど“お買い得”──そんな常識が、実は闇の入り口かもしれません。
中古車市場では、走行距離が価格を左右する大きな指標になっています。たとえば、同じ車種でも「3万km」と「9万km」では、数十万円の差がつくことも。つまり、メーターの数字ひとつで“価値”が変わるのです。
この“数字の魔法”に目をつけた一部の業者や個人が、走行距離を意図的に改ざんするケースが後を絶ちません。特に個人売買や小規模な中古車店では、チェック体制が甘く、改ざんが見抜かれにくいのが現状です。
しかも最近では、専用の電子機器を使って、デジタルメーターを“巻き戻す”ことも可能に。まるでタイムマシンのように、車の過去を“書き換える”ことができてしまうのです。
「えっ、そんなことできるの!?」と思ったあなた。実は、できちゃうんです。しかも、見た目ではほとんどわからないのが厄介なところ…。
輸出市場での“常態化”
国内だけじゃないんです。走行距離の“巻き戻し”は、海外向けの中古車市場でも、ある意味“慣習”として根付いているケースがあります。
たとえば、特定の国では走行距離が少ないほど関税が安くなるという制度が存在します。つまり、メーターをいじって“若返らせる”ことで、輸出業者にとっては関税を節約できる=利益が増えるという構図になるのです。
こうした背景もあって、輸出前にメーターを操作する業者が後を絶ちません。しかも、現地では「日本車は低走行で状態がいい」という“神話”が根強く残っているため、改ざんされた車でも疑われずに売れてしまうのが実情です。
しかしこの“慣習”が広がることで、正規ルートで販売される日本車の信頼性まで揺らいでしまうという副作用も。まじめにやっている業者ほど、割を食う構造になっているのです。
「日本車=安心」というイメージの裏で、数字だけが独り歩きしている現実。走行距離の“巻き戻し”は、国境を越えて静かに広がっています。
見抜くためのポイント
「じゃあ、巻き戻された車って、どうやって見抜けばいいの?」──数字だけではわからないからこそ、“痕跡”に目を向ける必要があります。
まず注目したいのは、ペダルやシートの摩耗具合。走行距離が「3万km」と表示されているのに、アクセルペダルがすり減っていたり、シートがくたびれていたら要注意です。さらに、エンジンルームの汚れや錆も、実際の使用状況を物語るヒントになります。
次に確認したいのが、整備記録簿や車検証の履歴。過去の点検時に記録された走行距離と、現在のメーター表示が食い違っていたら、改ざんの可能性が浮上します。たとえば「3年前に10万kmだったのに、今は8万km」なんてことがあれば、明らかにおかしいですよね。
そして何より大切なのが、信頼できる業者選び。安さだけで飛びつかず、第三者機関による鑑定や、履歴の開示をしっかり行っている販売店を選ぶことが、リスク回避の鍵になります。
“数字”に惑わされず、“痕跡”を読む。それが、巻き戻し車を見抜くための第一歩です。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さてさて、前半では走行距離の巻き戻しっていう、ちょっと怖い話をしてきましたけど…いや〜、中古車って数字だけじゃわからないもんですねぇ。
そうなんです。走行距離が少ないほど高く売れるっていう市場の常識が、改ざんの動機になってしまっていて…。しかも、輸出市場ではそれが“慣習”になっているケースもあるんですよね。
はい。特定の国では、走行距離が少ないと関税が安くなる制度があるため、輸出前にメーターを操作する業者が存在します。技術的には、OBDポートに接続するだけでデジタルメーターの数値を変更できる機器も出回っています。
OBDポートって…あの車の点検用の端子ですよね?そんな簡単にいじれるの?
残念ながら、はい。市販のツールでも可能です。もちろん違法ですが、発覚しにくいのが問題です。
しかも、現地では「日本車は低走行で品質がいい」というイメージが強くて、疑われることも少ないんです。
うーん…なんか、日本の“信頼”が悪用されてる感じで、ちょっと悲しいですね。
そういえば、昔乗ってた軽自動車、メーターは5万kmだったけど、シートがボロボロでねぇ。今思えば…あれ、怪しかったのかも(笑)
それ、まさに“痕跡”ですね!走行距離と摩耗具合が一致しない場合は、改ざんの可能性があります。
ペダルの摩耗、シートのへたり、エンジンルームの汚れなどは、走行距離と整合性があるかどうかを判断する材料になります。
なるほど…数字だけじゃなくて、車の“雰囲気”も見ないとダメなんですね。
あと、整備記録簿や車検証の履歴も重要です。過去の点検時の走行距離と、現在のメーター表示が食い違っていたら、要注意です。
たとえば、3年前に10万kmだった車が、今8万kmになっていたら…それは物理的にありえません。
タイムスリップでもしたのかな(笑)
では最後に、走行距離“巻き戻し”のリスクを避けるためのポイントを整理しましょう。
- ペダルやシートの摩耗具合、エンジンルームの状態など、見た目の“痕跡”に注目する
- 整備記録簿や車検証の履歴を照らし合わせて、数字の整合性を確認する
- 信頼できる業者を選び、第三者機関による鑑定があるかチェックする
中古車選びでは、「走行距離が少ない=安心」とは限りません。むしろ、数字だけに頼ると“巻き戻し車”をつかまされるリスクがあります。
いや〜、今日の話は“へえ〜!”の連続でした。中古車を買うときは、数字だけじゃなくて、車の“履歴”と“痕跡”をちゃんと見ないとですね。
その通りです。走行距離の改ざんは、見抜けるポイントを知っていれば防げます。安心して中古車を選ぶためにも、ぜひ覚えておいてくださいね。
走行距離の“巻き戻し”は、価格と信頼性を揺るがす重大な問題です。技術的な知識と、冷静な観察力が、あなたのカーライフを守ります。
というわけで、今回は「走行距離“巻き戻し”の闇」について、じっくり掘り下げてきました。次回も、ちょっと気になる“数字の裏側”、一緒に見ていきましょう!