【消された話】DIYが“監視回避”の手段だった時代の真実
目次
- 1: 盗聴器が日常に潜んでいた時代
- 2: DIYで“監視回避”を実現した人々
- 3: なぜこの歴史は“消された”のか
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
盗聴器が日常に潜んでいた時代
1970年代の日本。高度経済成長のまっただ中で、街は活気に満ちていたけれど、その裏側ではちょっと不穏な空気も漂っていました。実はこの頃、盗聴器の存在が社会問題になっていたんです。
企業同士のスパイ合戦が激化し、ライバル会社の会議室に盗聴器が仕掛けられるなんて話も珍しくなかったとか。しかも驚くべきことに、盗聴器は普通に市販されていて、誰でも買える状態。報道では「一般家庭に盗聴器が仕掛けられていた」なんてケースも取り上げられ、世間はざわつきました。
そんな不安が一部の人々を動かします。「自分の家は自分で守るしかない」と、DIYで壁を補強したり、盗聴器探知機を自作したり…。今でこそ“趣味”のイメージが強いDIYですが、当時は“防衛手段”としての側面もあったんです。
DIYで“監視回避”を実現した人々
盗聴器の不安が広がる中、「だったら自分で家を守ろう」と立ち上がった人たちがいました。彼らはホームセンターや電気店を巡り、DIYで“監視回避”を実現するための工夫を凝らしていったのです。
例えば、壁材を電波を通しにくい素材に変えたり、遮断シートを貼って外部からの信号をブロックする人も。さらに、電気配線のルートや照明の配置を工夫して、盗聴器を仕掛けにくい構造にするという“設計の知恵”も登場しました。
この流れ、今でいうスマートホームの思想に近いものがあります。セキュリティを意識した空間設計や、テクノロジーを活用した暮らしの最適化。当時のDIYは、単なる防衛ではなく、未来の住まいづくりの先駆けだったのかもしれません。
なぜこの歴史は“消された”のか
盗聴器への対抗としてDIYを選んだ人々の動きは、当時の報道ではほとんど取り上げられませんでした。なぜかというと、そもそも盗聴器の存在自体が“触れてはいけない闇”とされていたからです。
企業の機密漏洩や政治的なスキャンダルに関わるケースも多く、メディアはその実態に踏み込むことを避けがちでした。さらに、DIYによる対抗は「ちょっとやりすぎじゃない?」と“過剰反応”として扱われ、真剣な取り組みとして認められることは少なかったのです。
でも今振り返ると、この動きはスマートホーム思想の原型だったとも言えます。自分の暮らしを自分で設計し、守るという発想は、現代のテクノロジーと共鳴するもの。“消された”というより、“時代が追いついていなかった”だけなのかもしれません。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
さて、今日のテーマは「DIYブームの裏にあった“監視回避”の知恵」。琳琳さん、ロン、よろしくお願いします。
よろしくお願いします。今回は、1970年代の盗聴器問題から始まった“自宅防衛DIY”の歴史を掘り下げていきます。
こんにちは。技術的な視点からも、当時の工夫は非常に興味深いです。
いや〜、前回の話、びっくりしましたよ。盗聴器が普通に市販されてて、しかも一般家庭にまで仕掛けられてたなんて。
そうなんです。高度経済成長の裏で、企業間のスパイ活動が激化して、盗聴器が“闇のツール”として広まってしまったんですね。
技術的には、当時の盗聴器はアナログ式で、電波を飛ばして音声を拾うタイプが主流でした。壁の裏や照明器具の中に仕込まれることも多かったです。
それに対抗して、DIYで家を守る人が出てきたと。
はい。壁材を電波遮断素材に変えたり、遮蔽シートを貼ったり。電気配線のルートを工夫して、盗聴器を仕掛けにくくする設計も流行しました。
今でいうスマートホームの思想に近いですね。セキュリティを意識した空間設計は、当時としてはかなり先進的でした。
でもさ、DIYって今は「おしゃれ」とか「趣味」ってイメージだけど、昔は“自衛”だったんだね。
そうですね。今はSNSで「映える棚」とか「手作りキャンプギア」が人気ですが、当時は「盗聴されない家を作る」っていう切実な目的がありました。
ちなみに、盗聴器探知機を自作する人もいました。電波を検知する回路を組んで、怪しい信号を探すんです。今のIoTセンサーの原型とも言えます。
へえ〜、それってもう“技術者”じゃん。DIYって、ただの工作じゃなくて、暮らしの安全を守る知恵だったんだね。
そうなんです。でも残念ながら、当時のメディアはこの動きをほとんど取り上げませんでした。
盗聴器の存在自体が“触れてはいけない闇”とされていたので、DIYによる対抗も“過剰反応”として扱われがちでしたね。
じゃあ、今のスマートホームって、実は昔のDIY精神の延長線上にあるってこと?
まさにそうです。自分の暮らしを自分で設計し、守るという発想は、現代のスマートホームや防犯対策と通じるものがあります。
技術的にも、当時のDIYは監視回避の先駆けでした。電波遮断、構造設計、センサーの自作…。今のスマート家電やセキュリティシステムの原型が、すでにそこにあったんです。
なるほどね〜。DIYって、ただの趣味じゃなくて、“暮らしの自由”を守る手段だったんだ。盗聴器や監視社会への対抗として、ちゃんと意味があったんだね。
はい。だからこそ、この“消された歴史”は、今こそ再評価されるべきなんです。
DIY、防犯、スマートホーム、そして監視回避。これらはすべて、暮らしの安心を守るためのキーワードです。
ということで、今日のまとめは「DIYは、監視社会への静かな抵抗だった」。琳琳さん、ロン、ありがとうございました!
ありがとうございました!
また次回も、技術の裏側を掘り下げましょう。