育児雑誌の“おすすめ”は誰のため?見えない広告の裏事情
目次
- 1: 信じていた“おすすめ”は誰のため?
- 2: “PR表記なし”の掲載が意味すること
- 3: 親として、どう見極める?
- 4: ふもとあさとの読むラジオ
信じていた“おすすめ”は誰のため?
「このベビーカー、雑誌で“編集部おすすめ”って書いてあったから安心して買ったのに…」
そんな声、実は少なくありません。
育児雑誌は、子育て世代にとって頼れる情報源。初めての育児に戸惑うママ・パパにとって、「おすすめ」マークはまるで道しるべのような存在です。誌面に並ぶ商品やサービスは、見た目も機能も魅力的で、購買意欲をくすぐるものばかり。
でも──その“おすすめ”、本当に編集部が心から推しているのでしょうか?
実はその裏には、広告契約が潜んでいることもあるのです。タイアップ記事やPR枠として掲載されているケースでは、純粋な推薦とは限りません。つまり、「おすすめ」と書かれていても、それは“広告”という名の演出かもしれないのです。
「へえ〜!」と思ったあなた。次のページでは、編集部の“選び方”の舞台裏をのぞいてみましょう。
“PR表記なし”の掲載が意味すること
さて、前回の「おすすめ=広告かも?」という話に続いて、もうひとつ気になるポイントがあります。
それは──“PR表記なし”の広告掲載です。
本来、広告には「PR」や「広告」といった表記が義務づけられています。読者が「これは宣伝ですよ」と認識できるようにするためのルールです。テレビCMやネット広告では当たり前のことですよね。
ところが育児雑誌では、編集記事と見分けがつかない形で掲載されるケースもあるのです。見出しやレイアウトはまるで通常の読み物。コメントも“ママの声”風に演出されていて、読者は自然と「これは編集部の本音なんだ」と思い込んでしまいます。
でも実際には、広告主の意向がしっかり反映されていることも。つまり、読者が「おすすめだから」と信じて購入した商品が、実は“広告枠”だった──そんなことが起こり得るのです。
この“見えない広告”が、育児雑誌の信頼性を揺るがす一因になっているのかもしれません。
親として、どう見極める?
「おすすめ=広告かもしれない」と知った今、私たち親世代に求められるのは、“見極める力”です。
育児雑誌に載っている商品やサービスは、どれも魅力的に見えるもの。でも、本当に自分の家庭に合っているか──それを冷静に判断することが大切です。誌面の演出に流されず、「うちの子にはどうだろう?」と立ち止まる視点が、後悔しない選択につながります。
また、複数の情報源を比較することも有効です。雑誌だけでなく、SNSの口コミや実際に使った人の体験談など、リアルな声に耳を傾けることで、より立体的な判断ができます。
そして何より、「おすすめ」の背景にある意図や仕組みを知ることで、納得感のある選び方ができるようになります。情報を“信じる”のではなく、“読み解く”──それが、今の育児世代に必要なスキルなのかもしれません。
ふもとあさとの読むラジオ
さあ、ここからはスタジオに戻ってまいりました。いや〜、今の特集、聞いててドキッとした方も多いんじゃないでしょうか。「おすすめ」って、ただの“おすすめ”じゃないんですねぇ。
はい、あさとさん。育児雑誌の「編集部おすすめ」、実は広告契約が絡んでいるケースもあるということで…。PR表記がないまま掲載されることもあるんです。
うんうん。私も昔、孫に買ってあげた知育玩具が「おすすめ」って書いてあったから安心してたんだけど、あとで調べたら広告だったって知ってね。ちょっとショックだったなあ。
そうなんです。読者が「編集部の本音」だと思って信じてしまう。でも実際は、企業の意向が反映されていることもあるんですね。
なるほどねぇ…。でも、じゃあ親としてどうすればいいのかって話ですよ。琳琳ちゃん、見極めるポイントってあるの?
はい。まずは「本当に自分の家庭に合っているか」を冷静に考えること。そして、雑誌だけじゃなくて、SNSの口コミや実体験など、複数の情報源を比較するのが大切です。
うんうん、情報は“信じる”んじゃなくて“読み解く”ってことだね。…よし、ここでロンにも聞いてみようか。ロン、育児雑誌の“おすすめ”って、どう見ればいいのかな?
ワン!呼ばれて飛び出て、ロン登場!
育児雑誌の“おすすめ”は、情報の入り口としては有効ですが、鵜呑みにするのは危険です。広告かどうかを見極めるには、「PR」「タイアップ」「編集協力」などの表記をチェックするのがポイントです。
また、誌面の構成やコメントの“演出感”にも注意を。リアルな体験談との違いを見抜く力が、今の読者には求められています。
おお〜、さすがロン。専門家モードで来たねぇ。わかりやすい!
ほんとですね。ロンの言う通り、ちょっとした表記の違いがヒントになるんです。
じゃあ最後に、リスナーの皆さんにひとこと。育児雑誌は、あくまで“ヒント集”。「おすすめ」に頼りすぎず、自分の目と耳で選ぶ──それが、賢い親の第一歩かもしれませんね。