【消された話】レジ袋有料化は“14年前に潰されていた”
目次
- 1: 2020年の“エコ転換”は初めてじゃなかった
- 2: なぜ潰された?業界団体の“見えない圧力”
- 3: “消された過去”から何を学ぶべきか
- 4: ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
2020年の“エコ転換”は初めてじゃなかった
レジ袋が有料になったのは2020年──そう思っている人は多いはず。確かに、あの年の7月から全国一斉に「レジ袋は1枚◯円」が当たり前になり、マイバッグを持ち歩くのが“エコの象徴”になった。
でも実はその14年前、2006年にも、環境省がレジ袋有料化を本気で検討していたって知ってた?一部の自治体やスーパーではすでに実験的に導入されていて、全国展開も視野に入っていた。
ところがその動きは、なぜか途中で立ち消えに──報道も少なく、今の制度が“初めて”だと思っている人がほとんどなのだ。
なぜ潰された?業界団体の“見えない圧力”
では、なぜ2006年のレジ袋有料化は実現しなかったのか──。
当時、環境省が掲げていたのは「レジ袋の無料配布を制限し、プラスチックごみを減らす」という明快な方針だった。
ところが、ここに立ちはだかったのが流通業界や石油化学系の業界団体。彼らは「消費者の利便性が損なわれる」「店舗の負担が増える」として、強い反発を示した。
結果、法案は国会に提出されることなく“お蔵入り”に。議事録にも詳細はほとんど残されず、報道もごくわずか──まるで最初から存在しなかったかのように、その動きは静かに消えていったのだ。
“消された過去”から何を学ぶべきか
2020年のレジ袋有料化は、ただの新制度ではない。むしろ“14年越しの再挑戦”だったと言えるだろう。
2006年の失敗を経て、ようやく実現したこの制度には、過去の試行錯誤と見えない葛藤が詰まっている。
環境政策は、政治と経済のバランスの中で揺れ動くもの。だからこそ、制度の背景には透明性が求められる。
私たちが今「エコな選択」をしているその裏には、かつて消された声と見えない闘いがあった──それを知ることで、レジ袋1枚の意味が少しだけ深くなるかもしれない。
ラジオ形式トーク(ふもとあさと&仲間たち)
レジ袋の有料化って、2020年から始まったと思ってたんですけど、実は2006年にも同じような動きがあったんですね。
そうなんです。当時、環境省がレジ袋の無料配布を制限する法案を検討していて、一部の自治体やスーパーではすでに有料化の試験運用も始まっていました。
技術的には、2006年の段階でも十分に実現可能でした。POSシステムの対応も進んでいましたし、マイバッグ運動も一部で盛り上がっていたんですよ。
